店長ぼやきます!記00036 12月22日 「明和7年」

カテゴリー/ その他 |投稿者/ 関東ホーム

ぼやき店長です!

さて、冒頭の「明和7年」ですが、

明和と聞いて、明治の明に昭和の和が入っていますので

誤字じゃないかと思った方ほとんどだと思います

もし、「ああ、明和ね」と、つぶやいた方は、相当な江戸マニアです

 

そうなんです

明和7年というのは江戸時代の元号で、西暦でいうと1770年です

数年前、この、1970年に建てられた、土蔵をリフォームさせてもらったことがあります

ある地方の旧道沿いに面した農家の方でした

広い敷地に12坪ほどの土蔵がぼつりと建っていました

江戸から代々続く農家の方で私には、その価値がわかりませんでしたが、

施主様は先祖様からの引継ぎを守るべく、改修にふみきられました

お話を伺うと、生まれてから、一回も中に入った事がないとの事

屋根壁が朽ち、(土で出来ています)ボロボロでしたので、新築当時に戻して欲しいとの事でした

ですが、土壁を施工する職人がおらず、相談の結果、今の土壁をこぼれないように

覆い隠すという工法で、ご了承をいただきました

実はその時、施主様もこの土蔵がいつ建てられたのが存じませんでした

ただ、うん百年前とわかっていたようです

 

いざ、工事が始まり、中に入ると、ほこりの山、確かに人が入った形跡はなく、

あちらこちら、時の蓄積を感じさせられるものでした

工事自体は特に難しい事はないのですが、如何せん大変なのは、中の収蔵物の保護でした

 

中階段があり、といってもはしごですが、登ってみると、そこにも収蔵物が山のようにありました

照明をたよりに、あちこち探ると、なにやら、天井の一番高い所に、一枚の古い板がありました

どうやら、上棟時に埋没された、棟板のようです

 

棟板というのは、建築年と棟梁の名前が記されたのもです

おやっと思い、目を皿のようにしてみると、「明和7年〇〇兵衛(多分大工さんの名前)」

この発見を施主様に伝えると、施主様は驚き半分、感慨半分のご表情でした

後日、収蔵物を専門家に価値があるか、鑑定してもらったようです

工事が先に終わったので、その鑑定結果は教えてもらえませんでしたが、

ひょっとしたら大化けしているかもしれませんね

(#^.^#)

 

 

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